「なにもない空間」 ピーター・ブルック

※一部追記しました。


「なにもない空間(原題:The Empty Space)」という本があります。
ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの演出家、ピーター・ブルックが書き、
1971年に出版。演劇人しか読まないであろう本です。

私は学校が演劇関係なので、大学に入ってから課題の為に買って読んだのですが、
課題提出期限ギリギリに急いで読んだので、また読み直そうと思っています。
そう、またきちんと読まなければ!と思わせる本でした。

実を言うと私は普段あまり本を読まないのですが、
さすがに演劇に携わる人はこれを読んだ方が良いなぁと思いましたよ。
演劇人の方には「何を今更」と思われてしまいそうですが(笑)。


なにもない空間(The Empty Space)を彼は「裸の舞台」と言っています。
「映画が演劇を殺す、などと」言う時、彼らが思い描いているのは
「映画の草創期の頃の演劇、つまり切符売り場やらロビーやら
リクライニング・シートやらフットライトやら装置転換やら休憩やら音楽やら、
そういったものによって現わされる演劇であって、
まるで演劇とは本来こういうものにほかならないのだといわんばかりだ。」
と言い、彼は本来の演劇というものを語るために、『演劇』と言う言葉を
「退廃演劇」「神聖演劇」「野生演劇」「直接演劇」という
4つに引き裂いて、4つの章としています。
(詳しい内容については、自分で読むか、
「なにもない空間 演劇」等のキーワードで検索してみて下さい。)

当時、世界のどの国でも芝居の観客が減っていたようで、
彼の文章からは、その現状への、かなりの問題意識が感じられます。
そして現状だけでなく、演劇の普遍的な性質や問題にまで話は及びます。
演技、俳優、観客、作家、批評家、舞台、演出、空気、劇団、環境・・・
彼の中で、演劇について思っていた事、そしてそれを考え深めた事を、
具体例を交えながら、全て書き記したような感じです。
ですから、演劇を創る全ての人に対して、色々な事を教えてくれると思います。
教えるというか、問題提起でしょうか。
演劇に限らず、芸術というものがどういうものか、という事も交えています。
30年以上も前に書かれ、作者も「読者がこの本を読んでおられる今の瞬間にも、
これはすでに時代遅れなものになりつつある」と書いていますが、
内容は、今の時代にも言える事や、普遍的な課題に満ちているので、
今読んでも、思わず線を引きたくなる箇所が沢山あります。
あらゆる話題で、いくらでもレポートが書けそうな感じです(笑)。


まだ読んでいない学生の皆さん!!是非読んでみて!!!
とくに演劇やってる人!!

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